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講座・教員Fields & Faculty

Course04
社会学講座
社会学的想像力
─人間と社会の未来を探る
社会学は、人々の関係のあり方に着目して社会現象や社会問題を解明しようとする学問です。環境条件に適応しつつ持続的に発展する人間社会の未来を構想するには、社会関係や社会構造に関する深い理解が欠かせません。名古屋大学の社会学講座は、1949年に本田喜代治教授(1896~1972)が着任されて以来70余年の歴史をもち、今日では理論と実証の両面における社会学の有力な研究拠点に発展しています。社会学の伝統と諸潮流をふまえてアジア発のグローバルな社会学理論の展開をめざすと同時に、質的・量的方法を駆使して国内外の地域と多様なフィールドで調査をおこない、社会問題の解明と政策提言に向けた研究を推進しています。社会学講座は、現代社会学の最先端を切り拓く野心をもった諸君の大学院進学を歓迎します。お互いに議論し刺激しあう仲間のいる、活気に満ちてあたたかい講座です。
教員紹介Faculty

丹邉 宣彦 NIBE Nobuhiko 教授
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- 階級・階層論、集団・ネットワーク形成の社会学
- 研究キーワード
- 集合行為、社会階層
- 教員からのメッセージ
- 理論面では、変化していく集合性(組織・集団・ネットワーク)のありかたを理解するために、「社会的評価」の概念を手掛かりに階層構造との関係について検討を続けています。実証面では、中京圏の工業都市(豊田市・四日市市・刈谷市など)の地域特性について調査・研究をおこなっています。

立川 雅司 TACHIKAWA Masashi 教授
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- 食と農の社会学、科学技術社会論
- 研究キーワード
- 都市食料政策、フードセキュリティ、バイオテクノロジー
- 教員からのメッセージ
- 食と農がもつ社会との接点に関心を持っています。食は生産から消費まで幅広く社会とかかわり、無縁な人はいません。また食生活には、歴史、階層、文化、エスニシティなどが影響しています。こうした特徴をもつ食は、社会学の対象であると共に、社会にコミットするうえで有望なツールになるのではないかと考えています。

丸山 康司 MARUYAMA Yasushi 教授(協力教員)
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- 環境社会学、科学技術社会論
- 研究キーワード
- 持続可能性、社会的受容性、再生可能エネルギー
- 教員からのメッセージ
- 環境保全を実現する際の社会的摩擦や利害対立をゆるく解決する方法について研究しています。気候変動対策、生物多様性の保全、持続可能な食糧生産など、私たちの社会の基盤である環境を維持することは大事なのですが、様々な意見が交錯して問題解決の取り組みが進まない場合も少なくありません。なぜそのようなことになるのか、具体的な事例を読み解きながら、解決方法を探っています。

室井 研二 MUROI Kenji 教授
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- 地域社会学、災害社会学
- 研究キーワード
- 災害と開発、コミュニティ、気候変動適応
- 教員からのメッセージ
- 名大着任後は研究科の他分野の研究者と共同でスマトラ地震や東日本大震災の調査研究に取り組んできました。災害そのものよりも、災害の発生に影響を及ぼす社会的要因の解明に関心があります。今後は気候変動適応というグローバルな課題に地域社会学的な観点からアプローチしたいと考えています。

河村 則行 KAWAMURA Noriyuki 准教授
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- 現代社会論、社会システム論
- 研究キーワード
- 個人化、リスク、社会関係資本
- 教員からのメッセージ
- 現代社会では個人化が進み、コミュニティにおける人間関係が希薄化していますが、災害や病気などなにかのリスクが生じたときには地域のつながりは重要になっています。コミュニティにおいてどのようにネットワークや信頼関係をつくることができるのか、専門職と住民との連携が可能になるのかに関心があります。

上村 泰裕 KAMIMURA Yasuhiro 准教授
詳しくはこちら- 専門分野
- 福祉社会学、比較社会政策論
- 研究キーワード
- 福祉レジーム、アジアの社会政策
- 教員からのメッセージ
- 雇用危機、ケアの危機、民主主義の危機、気候危機といった折り重なる危機に対峙して、持続可能な福祉を構想しています。福祉社会学は、善き統治の実現に資する語彙と選択肢を公共圏に提供することをめざします。学問という営みが人間と社会の未来に変化をもたらす可能性を信じる人に、福祉社会学の研究を勧めます。

福井 康貴 FUKUI Yasutaka 准教授
詳しくはこちら- 専門分野
- 経済社会学、社会階層論
- 研究キーワード
- 産業・労働・組織、社会階層・階級、格差・不平等
- 教員からのメッセージ
- 日本的雇用システムや労働市場制度、労働政策といった「働くこと」に関わるしくみがどのように編成されているのかということや、そのしくみのもとで生じる格差・不平等について研究しています。学生の皆さんには日本社会の働き方や生き方を制約する力学を分析する力を身につけてもらいたいと考えています。

吉村 真衣 YOSHIMURA Mai 講師
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- 環境社会学、文化遺産の社会学
- 研究キーワード
- 生業と地域社会、文化遺産、気候変動適応
- 教員からのメッセージ
- 身近な地域社会のそこかしこにある「伝統的」なもの。なぜそれは「伝統」になったか、「伝統」は地域社会にとってなぜ大切なのか、というのが研究のスタート地点でした。現在は海女漁などに注目して「伝統的」な生業と地域の人々の関わりや、環境変動に直面する沿岸部の生業・生活の持続可能性について考えています。