社会学の紹介

おなかが空いたので昼休みにパンを買って食べる。これによってあなたの空腹は無事、満たされます。しかし、この何気ない行為の意味はそれだけではありません。パンを買うという日常の何気ない行為は、あなたの空腹を満たすだけでなく、貨幣経済の循環を促し経済システムの作動を確保するのに一役かっています。あなた自身はそんなことを意図していなくとも。

こんにち、わたしたちは高度に複雑化した社会に生きていて、社会の全体像を見渡すことがきわめて困難になっています。こうした状況下では、上の例のように、個人の行為が思わぬところに影響を与えることが多々あります。「社会学」という学問領域では、自分たちが生きている社会の全体像を理解しようとする試みが、先人たちの手によって取り組まれてきました。そのような先人の知恵を借りて、「自身の身近な現実を全体の社会的現実とのつながりのなかで理解する資質」=「社会学的想像力」を身につけることを、わたしたち社会学グループは目指します。

社会学は、さまざまな考え方や価値観をもつ人びとによって形成されている集団、すなわち社会を対象とし、その「関係」に着目して社会現象や社会問題を解明しようとする学問です。地域社会、メディア、環境、家族、ジェンダー、労働、教育、福祉、政治、経済、宗教、観光、音楽、文化など、多岐にわたる研究テーマや分野が広がっています(具体的には、各教員の研究テーマや情報文化学部の時代の卒業生の卒論テーマを参照ください)。

社会学の研究には、社会を観察したり調査したりして一次データを収集する方法や、既存の文献や資料や統計データなどをもとに二次分析をおこなう方法があります。これらの方法については、「社会調査」および「応用社会調査」の授業で理論や手法を学び、3年次の演習(調査実習)を通じて実践を積むことができます。

 

オアシス21朝市村(社会調査実習)

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佐久島の現代アート(社会調査実習)

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円頓寺商店街のパリ祭(社会調査実習)

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